6/8(土)So-netの森 第15回の活動が開催されました。梅雨入り後、初の佐久入りということもあり心配された天候も好天に恵まれ、緑眩しい爽やかな気候でした。
この日の参加メンバーは18名。今回は、午前中に4月に植えたじゃがいも畑の草取りを済ませた後、佐久の森林をトレッキングする工程です。
身支度を済ませた後、さっそく向かったのは大沢森の分教場からほど近いじゃがいも畑。
ここでは、じゃがいもの育成の邪魔となる雑草取りをし、クワで根元に土を盛り寄せる作業に集中。爽やかだと思った気候も、何も遮るものの無いお天道様の下で、あっという間に汗が出てきます。作業中、見知らぬ虫と対面しては「キャー」という声も聞こえてきたり・・・。中には姿はテントウムシにそっくりながら実は害虫という虫も。
しっかり雑草取りを済ませたので、夏にはゴロゴロ大きく育ったじゃがいも達が収穫できそうで楽しみです。
ここからは、いつもお世話になっているNPO法人「信州そまびと倶楽部」の工藤さんに道先案内人となって頂き、森林トレッキングのスタートです。
コースの入り口付近では「大径広葉樹育成展示林」があり、1.31haの林内にクリやミズナラ、ホオなどを中心に20種以上の樹種が育成されています。将来の有用材となる木を定め、その木が十分に育つように環境を整備しているのです。この展示林は、優良な広葉樹林を次世代に引き継いでいくための1事例として設置されているそうです。
森林トレッキングをしながら、森の話を色々聴かせて頂きました。森と海は密接に繋がっていて、豊かな山の恵みは豊かな海の恵みをもたらすこと。森と林の違い(種類や高さのバリエーションがあるのが森)、育ち盛りの若い樹だけが二酸化炭素を吸い、老いた樹は吸わないこと、例えば、広葉樹と針葉樹が混生する森林のように、バラエティに富んだ樹があるかどうかが森の今後を左右するということetc.。自然を良い形で守る為には、手をかける必要があるのだということを、改めて再認識する機会となりました。
この後、工藤さんが、たてこんだカラマツを1本チェーンソーで切り倒すデモンストレーションを実演する場面も。
トレッキングで森や木々の知識を深め、心身ともにリフレッシュした後は待ちに待ったお昼ご飯です。具だくさんのすいとん汁におにぎり、野沢菜を青空の下で頂く贅沢を堪能しました。
ランチの後は、リンゴの摘果作業のため「阿部農園」へ。今年は冷害の影響で、例年よりもやや実の付きが悪いようです。
おわりに
総出で摘果作業を終え、11月の収穫を楽しみに農園を後にしました。次回ここを訪れる際は、恒例となった「名入れ」作業をする予定です。
今回の活動に参加したメンバーの感想です。
- 広葉樹林の育成や既に成長して伐採を待つ林の存在、春先の冷え込みで枯れてしまったヒノキの苗木など、自然を相手とする林業の厳しさを実感しました。
- 都会で家と職場の往復だけで1日が終わる生活をしているとなかなか知ることができない森の話や、食べるとおいしい自然の木の実など味わえ、素晴らしい環境の中でとても楽しい時間を過ごすことができました。
So-netでは今後もこのような活動を通して日本の森林への理解を深め、小さいながらも佐久の森の整備を支援していきたいと思っています。