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アクティブレストで疲労回復

トレーニング 2018.05.01 疲れを取るには、休むより動く!「アクティブレスト」で疲労回復

トレーナーの森 俊憲です。仕事や雑事に忙殺されて、体も心もグッタリ…。どれだけ体を休めても疲れが取れないという人は、アスリートも実践する「アクティブレスト」を試してみてはどうだろう?今回は「アクティブレスト」について、その効果やメカニズムなどを、私自身の回想も交えてご紹介します。

アクティブレストで得られる効果と、そのメカニズム

アクティブレストで得られる効果と、そのメカニズム

「仕事で疲れた後に、運動なんてムリ」
「明日の仕事に差し支えるから、トレーニングで体力を使いたくない」
“運動や筋トレ嫌い”の人の中で、特にビジネスパーソンに多い意見(言い訳?)です。

ここで、はっきりと断言しておきますが、仕事と運動・筋トレの疲れは実感としてまったく違います。
「仕事で疲れた」という場合、肉体疲労というよりは、「なんとなく倦怠感がある」「体がこわばって石のように重い」という人が多いのではないでしょうか。それは、実際に駆けずり回って疲れたというよりも、職場や取引先での精神的な緊張状態や人間関係のストレスから来ているのが一般的です。

こうした精神的な疲れは、内面より先に体に症状として現れる場合が多いですから、精神的なストレスと気づかず「疲れた。もう動きたくない」となってしまうのです。
また、「体がこわばって疲れる」という場合は、おそらく長時間のデスクワークで同じ姿勢を続けている人が多いと思います。血行が悪くなることで老廃物がスムーズに排出されず、体の中に溜まってしまう。その結果、体がこわばり腰の痛みや肩の凝りなどを引き起こすのです。

こうした体の疲れと心の疲れを取るためにも、適度な運動実践の習慣化はとても大切です。
「疲れたら休めばいい」のではなく、「疲れたからこそ運動でリフレッシュを図ろう」というアプローチ。つまり「アクティブレスト」の発想です。
日本語で「積極的休養」と訳されているアクティブレストは、完全休養を取るより、あえて体を積極的に動かして、能動的に疲労回復を図ろうという心身のリフレッシュ法。特にスポーツの現場では、積極的に取り入れられています。

かつては、運動後には体を動かさず、じっと体力や筋力の回復を待つことが一般的でしたが、今では、軽い運動で全身の血行を促進し、筋肉に溜まった乳酸を取り除いてやることのほうが、次回のパフォーマンス向上につながると考えられています。
実際に、マラソンランナーがゴールを駆け抜けた後も軽いジョギングストレッチで体をほぐしたり、サッカーなどのチームスポーツでも試合翌日にチーム全員が集まって、動きの大きい動的ストレッチを行ったり、遊び感覚で他のスポーツに取り組んだりするシーンも、けっこう見かけると思います。

このアクティブレストとは、ビジネスパーソンに大変有効です。
仕事の後にトレーニングを行い、全身の血行を促すことで、体に溜まった老廃物を取り除くことができますし、脳や体に酸素が行きわたれば、固まった体をほぐすこともできます。
また、フィジカルトレーニングはドーパミンやセロトニンなどの、いわゆる「脳内麻薬」といわれる神経伝達物質を分泌しますから、精神的なストレスの緩和にも効果大。つまり、心の疲れも取り除き、心身ともにリフレッシュしてくれるのです。

アクティブレストの具体的な方法

アクティブレストの具体的な方法

基本的には、あまり大げさに考えず、無理なく始められる範囲で、この先長く続けられそうなやり方を見つけるようにするのがベターです。
アクティブレストとして取り入れてもらいたい運動(スキマ時間を使って一人でできるもの)は、大きく分けて有酸素運動と無酸素運動とがあり、体に与える影響、効果も違います。これは、運動に必要なエネルギーを得るのに酸素を多く使うか使わないかの差による分類です。

有酸素運動(エアロビクス)はエネルギーを燃やしながら、スリムボディーをつくる運動。溜まった体脂肪をどんどん燃やして減量したいなら、有酸素運動がオススメです。仕組みは、体内に取り込んだ酸素を使い、糖質や脂肪をエネルギー源として燃焼させ、ゆっくりとエネルギーを生み出します。動き始めてしばらくしてからエネルギー源が体脂肪に切り替わっていくので、乳酸が溜まらず長時間運動を続けることが可能です。具体的な運動としては、ウォーキング(大股速歩で)やジョギングなど。

一方、無酸素運動(アネロビクス)は、ぐっと息を詰め短時間に強い筋力やパワーを発揮させ、ひきしまった弾力のあるボディーを作る運動。げっそりとではなく、凹凸がはっきしたメリハリボディになりたいなら、無酸素運動がオススメです。自分の身体を負荷にして道具も使わずに実践できる自重トレーニングがおすすめです。有酸素運動に比べ短時間で集中して行なえるというメリットがあります。

アクティブレストを行う上での注意点

時間や体力に余裕があるときには、実施量として、どれだけやれば、自分の筋肉はきちんと反応してくれるのか?体力的にどれだけやれるのか?疲労は残るのか?それを知るためにも、ペースを上げて力を出し切ってみることも良い試みだと思います。
※もし、オーバーワークになったとしても、それはそれで体力の限界値を知ることになりますから、無駄にはなりません。
どんな負荷・実施頻度が自分にとって“必要十分”な内容なのか、そこを探ってみていただくと効率も上がってきます。
一度、振り切って頑張ってみると、「ここまでやれば、自分の体はこうなるんだ」とか「継続的な実施をキープするためには、この程度の運動量が適当」など、筋トレを行う際のペース配分が段々とわかってきます。
こうなると、より効率的に自分にとってラクなポイントを見つけ、マイペースに、自分なりの頑張り方で継続していけます。

トレーニングの負荷的には、”無理なく取り組める範囲”と”期待できるだけの負荷”、この2つのクロスポイントを見つけることが成功への条件ですので、そこを意識してみてください。

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トレーナーの回想

トレーナーの回想

私も会社員時代は週に2回は“朝トレ”、つまり出勤前にジムへ行き、ヘトヘトになるまでトレーニングしていました。でも、疲れて仕事が手につかないということなど一度もありません。むしろ、寝ぼけて出勤してくる同僚の横で、私はすでにはひと通り運動を終えてスッキリしている。だから、仕事の効率も違うわけです。

「仕事前の運動なんて疲れるからやらない」
やる前は、それが自分でも当たり前だと思っていましたが、試しにやってみたら、こんなに気持ちよいものはないし、日々の体調の管理もできてしまう。そう考えた時に、「これは差がつけられるな」と思ったわけです。何しろ、そのことに気づいていない人がほとんどですから、気づいた自分は本当にラッキーだと思いました。

もし、仕事の後にトレーニングができそうにないと思っている人がいたら、ぜひ“朝トレ”に挑戦してみて下さい。
トレーニングで体に刺激を与えれば、交感神経も刺激されるので代謝もよくなりますし、何より朝の時間は誰にも邪魔されませんよね。
朝起きて筋トレをするのが苦痛なら、最初は自宅の周りを歩くことから始めてもよいでしょう。まず、「起きる→動く」という習慣をこれまでの生活リズムに組み入れ、徐々に「動く」のレベルをアップさせていけばよいのです。

仕事の後のトレーニングにしても、やってみると意外と心地よいものです。
仕事の疲れを引きずったままベッドに入っても、「ああすればよかった」とか「明日もまた同じ仕事が続くのか」など、なかなか気持ちの切り替えができないことも多いですが、トレーニングで生じた心地よい疲れは、心も体もいい意味でリセットしてくれます。同じ疲れるなら、引きずる疲れではなく、1日のけじめをつける疲れでありたいものですよね。



TEXT:森 俊憲
PHOTO:PIXTA

森 俊憲(トレーナー)

株式会社ボディクエスト代表
ボディデザイナー
All About 「筋肉トレーニング」オフィシャルガイド

会社員として働きながら、学生時にトレーニングで培った体を維持するため確立させたノウハウを、広く世に広めるべく、2007年株式会社ボディクエスト設立。自らの実体験に基づきメソッド開発したオンライン方式のパーソナルトレーニングプログラムにて、これまでに12,000名以上のカウンセリング、指導を行う。
企業向け健康指導や各種メディア出演・企画監修等、幅広く活動中。「へやトレ」(主婦の友社)、「読む筋トレ」(扶桑社)など著書多数。

 

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