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絵本作品紹介

思い出アルバム Part 3

思い出アルバム Part 3

少年時代の初恋や季節の思い出を甘酸っぱく、ときにはユーモアを交えて描きました。どのお話を読んでも胸がしめつけられるのは、大人になって失った少年時代の気持ちをふと思い出してしまうからでしょうか。

文・絵・制作:Kerog P. Suzuki、音楽:日向野研二

お話をみる ほのぼのつぶやく

作者のことば

 このシリーズも今回で完結編です。
 シリーズ最後の作品にあたって、ストーリーゲートディレクターの佐藤さんから「恋愛もの」がほしいという要望がありました。
 「れ、恋愛ものですか・・・?」と私は少々困ってしまいました。その手の話は照れくさくって、あまり得意ではないからです。それに『思い出アルバム』で描いている世界は、せいぜい小学校くらいですから。
 でも、「思い出に恋愛ものはかかせないでしょう」という佐藤さんの言葉に、それはそうかもしれないなと思ったのでした。たしかに「初恋」というのは大抵子どものころに経験するものでしょう。気になるけれど素直になれない、友達の前ではつい気持ちと逆のことをしてしまうなどの少年時代特有の心理は、言ってみれば少年の「恋愛感情」と言えます。そう思ったらちょっと気が楽になって、ギャグ仕立てでストーリー化してみました。「みっちゃん」というタイトルは、子どもの頃よく一緒に遊んだ、隣の子の名前を借りました。
 ちなみに「四つ葉の天国」は本当の話です。四つ葉は当たり前。本当に六つ葉まで見つけたことがあります。
 最後にこの場を借りて、音楽を担当してくださった日向野さんに改めて感謝申し上げます。
 このシリーズは、文章も少なくしてあり、ナレーションもありません。視聴者ご自身の経験と想像力で、世界観がより広がっていくことでしょう。その世界観を広げてくれる手助けとなるのが日向野さんの音楽です。画面には出てこない風景を見せ、登場人物の心理を具体的に理解させてくれる音楽なのです。とても難しいことですが、しっかりとその役割を果たしていることがお分かりいただけると思います。
作品になってしまうと、さりげなく当然のように添えられている音楽ですが、実はとても微妙な線を、十分な意図を含んで今の形になっています。そんなところに焦点を合わせて作品をご覧になってみると、今までと違ったものが見えてくるかもしれませんね。(Kerog P. Suzuki )

 「思い出アルバム Part3」いかがだったでしょうか?生まれ育った地域によるちがいはあると思いますが、私同様、ある世代のかたがたにとっては、今回も画面を見ながら、「クスッ」と笑ったり、「あ、そうそう、そんなことあったなぁ」などと思ったりされた場面があったのではないかと思います。
 「みっちゃん」。Kerogさんの苦手な恋愛ものということで、どんな風になるのかと思っていたら・・・さすがです。「四つ葉の天国」など、話のディテールの小道具がきいているな、と思ったら実話にもとづいていたのですね。最後のオチは、はじめて見たとき、思わずふきだしてしまいました。
 わが家も大晦日は特別に「夜更かししていい夜」でした。冒頭の部分で、大晦日になじみぶかい「あの曲」をちょっとモチーフにしているのにお気づきになりましたか?
 これまた似たような経験のあるかたも多そうな「ひよこ」。ちなみに私は小さいとき、縁日のアヒルのヒヨコを買ったことがあります。幸い一人前のアヒルに成長しましたが、昼間、家にいない私にはちっともなつかず、母親にだけなついて、私が近づいても突っつかれるばかりでした。
 そして、ギャグ系の作品とならんで本シリーズのもう一つの柱とも言える、しっとりとした郷愁感あふれる作品の一つ、「夜汽車」。はじめて見たときから、グッときました。東京生まれの私と山形生まれのKerogさんでは、当然「夜汽車」に対する具体的な思い入れはちがうはずなのですが、やはり共通して感じる何かがあるようです。
 ということで、とうとう本シリーズもこれにて「完結」してしまいました。音楽の知識・経験の豊富なことに加えて、常に作品に対してしっかりとした世界観とあふれる情熱をもって取り組まれているKerogさんとの共同作業は、楽しいばかりでなく、たびたび「なるほど!」と思わせられる機会もある、得ることが多い貴重な経験でした。そんな中から生まれた本シリーズが皆さんのお気に入りの一つになっていただければ、音楽にたずさわった者として、それに勝る喜びはありません。(日向野研二 )


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