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絵本作家インタビュー

ながたみかこ インタビュー

『目標は自分』

関東に五年振りの大雪が降った日。私たちは慣れない雪道を、ながたさんの家を目指して歩きました。地図を片手に真っ白な未知の世界を行くのは、まるで宝物を目指す探検隊のよう。何故かワクワクしてくるのは、ながたさんの書くお話の中に一歩一歩近付いているからでしょうか。玄関のドアを笑顔で開けてくれたながたさんからは、多忙な生活を思わせるものは何もありません。昔からの知人の家に遊びに行ったようなおだやかでほっとする空気の中、作家ながたみかこさんにお話を伺いました。

Artist’s Profile

ながたみかこ (ながた みかこ)   Nagata Mikako

1968年三重県生まれ 神奈川県在住
児童小説家・絵本作家・回文作家・パズル作家・クイズ作家・コラムニスト……など総合文章屋。
好きなものは、猫・山歩き・お酒・雑学。

■ 著 書 ■
2006年 「ままたろう」(鈴木出版)
2006年 「語彙力アップおもしろ言葉がいっぱい!」全三巻(汐文社)
2005年 「子どものための敬語の本」全三巻(汐文社)
2004年 「みつけて たまタマ」(講談社)
2003年 「アニマルマニア」(講談社)
2003年 「宇宙ダコミシェール」(岩崎書店)
2003年 「のろいをまねく一輪車」(岩崎書店)他多数。

■ 受賞歴 ■
第13回「絵本と童話のコンクール」優良賞
第18回「岩崎書店福島正実記念SF童話賞」優秀賞
第20回「岩崎書店福島正実記念SF童話賞」大賞 他多数。



書くことがはけ口だった

普段の一日はどのように過ごされているのですか?

大体朝五時か六時頃に起きて、主人のお弁当を作ります。主人を送り出したら掃除をして、その後書き始めます。そして息抜きに家事をするんです。まとめて家事をしちゃうと後はずっと書くだけになっちょうでしょ。でもすごく追われている時は、睡眠は二時間位で家事はやりません。お風呂に入る時間も惜しくて。でも今年の私のテーマは「清潔」なんです(笑)。

遊びに行ったりはしないんですか?

東京の方に引っ越して来て、まずしようと思ったのは遊ぶことだったんですよ。でも実際そこまで時間はないですね。郵便局に行くついでに散歩して、近くの神社でお参りしたりする位です。買物も近くのスーパーに車で行って、二週間分位買いだめするんです。ただ強制的に休んで遊ばなきゃいけない日があって、それは主人の仕事が休みの日なんですよ(笑)。でも誰か作家さんが言っていたんですが、「文章書いてばかりいる作家の作品ほどつまらないものはない」って。私もそう思うんですけどね。

ながたさんは三重県の生まれですよね。

そうです。伊勢市の生まれです。その後引っ越して、隣の玉城町という所で育ちました。小学校の頃は本をあまり読みませんでしたね。文学全集みたいなものが家にあったんですが、それが本嫌いにさせた原因だったと思ってます。文字も小さいし二段組で、挿絵も古い肖像画のような絵だったし。でも物を書いたり作ったりがすごく好きな子供で、小学校の頃はお話もたくさん書いていましたね。小物もよく作っていて、その当時なりたかった職業は人形作家でした。

本を好きになるきっかけは何だったんですか?

中学時代に読んだ筒井康隆の「笑うな」という短編集です。「本って面白いんだ」と感じさせてくれました。それから自ら読むようになりました。
でも高校卒業後は税理士事務所に入りました。本当はデザインかジャーナリストの専門学校に行きたかったんです。でも中学や高校の頃は生活保護を受けなくてはいけないくらい家が貧しかったので、進学なんてできるはずもなく。それに、その当時適切なアドバイスをしてくれる大人が周りにいなかったんですね。学校に行かなければなりたいものになれないって思っていたので、普通に就職しました。

高校の頃は何かお話を書いていたんですか?

文章を書くのがはけ口みたいになっていた部分があって、嫌な事があると書くことで終わらせようとしてたんです。高校生の頃って感情の起伏が激しいじゃないですか。そんな時に物語の中で決着をつけるんです。そうやって生きてきたところはありますね。

文章を書くことを誰かに習ったことはありません。就職して一九歳の頃、地元の広告会社がある体験談を募集していて、それに応募してみたら最優秀賞だったんですよ。その時にいけるんじゃないかって勘違いしたようなところがあって、また思い出したかのように書き始めました。

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