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松崎順一の昭和プロダクト考古学

ソニー マガジンマチック テープコーダー カタログ

ソニー マガジンマチック テープコーダー カタログ

家電蒐集家松崎が考古学的アプローチで昭和時代の様々なカタログを読み解くコーナー。第13回目はソニーの1970年のテープコーダーのラインナップが載っている総合カタログを取り上げます。

カセットを使ったテープコーダーが宇宙で活躍する時代を作ったソニーは70年代のメイドインジャパンの象徴だった。

ソニーのテープレコーダーと言えば名称を「テープコーダー」として世界に広めたいとの創業者の思いを何かの本で読んだことがある。カセットテープを使用した初めてのテープコーダーは筆者もコレクションしている1966年に誕生したTC-100で、とてもシンプルなテープレコーダーだが作りは堅牢でかなり重い。そんなTC-100の誕生から2年後の1968年にもっとコンパクトで携帯のし易いテープコーダーTC-50が発売された。TC-50は当時としては世界最小、録音マイク内臓(以前の機器はマイクは別だった)、そしてサーボモーターの採用で安定したテープ走行と、コンパクト高性能で人気を博した製品だ。そんなTC-50がNASAのアポロ計画で有人宇宙船のアポロ10号に録音機器として積み込まれ実際に宇宙空間で乗組員たちに使用された。そんな輝かしい歴史を持ったテープコーダーのラインナップが揃い始めた1970年のカタログをご紹介します。

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表紙は先に紹介したTC-50の後継機種であるTC-1010が颯爽と表現されている。TC-50から進化したTC-1010は製品としても更に磨きがかかりとても美しいデザインに仕上がっている。表紙のオレンジカラーもとても新鮮に感じる。映写機のフィルムで構成された取り扱いの表現も時代ならではでとてもユニークだ。

 

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それでは中を見てみよう。ページをめくると目に飛び込んでくるのは豊富なアクセサリー群だ。
筆者が特に好きなのがTC-1010用に作られたプロフェッショナル・ホルダーだ。拳銃と同じように脇の下に収まり、カートリッジを収める場所にはプラグを差し込みそれらしく演出しているところがにくい。下のカセットテープも紙のケースがありプラスチックのケースより50円位安かったと思ってる。

 

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その左側から見開きで3ページに渡ってテープコーダーのラインナップが紹介されている。
中でも注目はソニーのラジカセとしての初号機CF-8120だ。初期の頃はCFM-8120という型番も存在する謎の製品だ。この機種は残念ながら筆者も持っておらず入手できれば色々検証してみたい。そしてソニーのラジカセの型番CFがついたCF-1300もかなり古いラジカセで当時流行っていた横置きタイプのデザインが時代を感じる。

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見開きの中央にはテープコーダーTCシリーズが鎮座している。当時はこっちの方が主流だった。
TC-1010はほぼ真ん中に、そしてその上のTC-3125は分離して3ピースになるステレオで聴けるテープコーダーだ。こんなレイアウトも今となってはとても新鮮に感じる。さらにTC-100も進化してTC-100Fとなっている。
 

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そしてラインナップ最後は業務用や教育関係、当時の学校の視聴覚室などに置かれていたシンプルなテープコーダーとカーステレオ1機種が紹介されている。ソニーのカーステレオはあまり記憶にないが製品としては存在していた。

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ラストページはいわゆるミュージックテープの紹介だ。CBSソニーが持っている洋楽のテープのラインナップはクラッシックからポップス、映画音楽とジャンルは幅広い。そして一番下にある当時のソニーのお店のサインは全国で家電の収集中に見たことがあることを思い出した。

 

出典: ソニー株式会社「マガジンマチック テープコーダー」カタログ (1970年)

コンテンツパートナー紹介

松崎 順一(まつざき じゅんいち)

家電蒐集家・デザインアンダーグラウンド工場長。1960年生まれ。インハウスデザイナーを経て2003年よりデザインアンダーグラウンドを設立し活動を開始。近代家電製品の蒐集・整備・カスタマイズ等を手掛ける。近年は特にデジタル世代へのメイド・イン・ジャパン家電の持つ魅力をカルチャーとして伝える活動をイベント、執筆等、広範囲に展開中。

デザインアンダーグラウンド

 

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