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ADSLとは?
メリットとデメリットを解説

(2018.02.09 掲載)

現在主流のインターネット回線といえば光回線です。ひと昔前は限定的だった対応エリアも年々拡大しています。一方で、光回線がカバーしていないエリアのインターネット通信をつないでいるのは、ブロードバンド普及に大きく貢献したADSLです。現在でもそのメリットに着目し、光回線ではなくADSLを選択している方がいらっしゃいます。
このページでは、ADSLの概要やブロードバンド時代を支えてきた歴史、光回線との比較やメリット・デメリットについてお伝えします。インターネット回線の歴史を知りたい方や、今よりも安く運用できる回線をお探しの方はぜひご覧ください。

そもそもADSLって何?

ADSLは「Asymmetric Digital Subscriber Line」の頭文字をとった言葉です。日本語では「非対称デジタル加入者線」と呼ばれます。現在のように光回線が主流になる前は、高速かつ安定した通信が利用できる回線として普及していました。
ADSLの仕組みには、一般的な電話回線が利用されています。そのため、電話回線が通じている場所であれば、専用モデムを設置・設定するだけでどこでもADSL通信が利用可能です。もともとはNTTの固定電話回線を持っている方のみに提供されていたサービスですが、後に電話加入権がなくても利用できるサービスが提供されるようになったため、幅広い世帯に利用され、2000年初期の国内インターネット普及に大きく貢献した回線として知られています。

ADSLの歴史
~光回線が普及するまで~

日本におけるインターネットの普及を後押ししたADSL。現在は、2008年頃からの高速な光回線の台頭により、利用数は少なくなってきています。ADSLの誕生から光回線の普及までを、国内のインターネットのトレンドとともに時系列で振り返ってみましょう。

  • 1999年:ADSLの誕生と同時に「ブロードバンド時代」へと突入。
  • 2001年:大手通信事業者数社がADSL事業に参入し一般家庭への浸透に貢献。
  • 2003年:国内インターネット普及率が64%に到達。同時に各社が提供するADSLサービスの通信速度競争が激化。
  • 2004年:ADSL加入者数が1,000万人を突破。名実とも国内主流回線に。一方で、各社が提供する光回線のサービスも成長を見せる。
  • 2005年:ADSLの普及と成長がともに収束。光回線サービスが急速成長を見せた1年。動画配信・共有サイトが人気に。
  • 2006年:Web上のコンテンツが大容量になるにつれて、高速通信が求められる時代に。ADSLの利用者数が減少を始める。インターネットユーザーによるSNSサービスへの登録が増加。
  • 2008年:光回線の利用者数がADSL利用者数を上回り、本格的な光回線の時代へ。

ADSLと光回線はどこが違う?

かつて国内の主要回線として活躍していたADSLと、現在の主要回線である光回線は何が違うのでしょうか。いくつかの項目に分けて双方を比較してみましょう。

  • 最大速度
    ADSL下り速度が最大で約47Mbpsであるのに対し、光の回線の下り最大速度は1Gbps(1,000Mbps)に到達します。
    どちらも「ベストエフォート型」のサービスであり、常に最大速度でのパフォーマンスが約束されているわけではありませんが、多くの場合、光回線の方が高速な通信を期待できます。 光回線の普及にともないインターネット上のコンテンツをストレスなく閲覧するためには、高速通信が求められるようになりました。近年のインターネットをADSLで利用すると、通信速度の遅さを頻繁に感じるかもしれません。
  • 回線の共有
    上述したとおり、ADSLは電話回線を利用したインターネット回線です。ひとつの契約世帯に対して1本の電話用メタル線が専有されます。
    一方、光回線の共有は「ファミリータイプ」「マンションタイプ」という2つのタイプで異なります。
    「ファミリータイプ」は1本の光回線を最大32人で共有するタイプです。「マンションタイプ」では、1本の光回線をマンション全体でシェアします。
  • 通信の安定性
    ADSLは光回線と比較すると、外的要因によって通信の安定性が左右される回線です。
    主な要因としては、周囲に張り巡らされている電話回線や、空気中にわずかながら存在するノイズが例としてあげられます。
    光回線はノイズによる悪影響を受けにくいため、通信が比較的安定しています。
  • NTT基地局との距離や関係
    電話回線を利用しているADSLの大きな特徴のひとつが「回線のスタート地点であるNTT局舎から距離が遠ざかるほど通信が遅くなる」という点です。
    光回線の場合は、物理的な距離が通信速度に影響を与えることはほとんどありません。
  • 無線LAN(オプション)
    ケーブル接続なしでインターネット接続を利用する無線LANは、ADSLと光回線の双方で利用できます。
    無線LANを利用するためには、回線のインターネット通信を無線通信に変える「無線LANルーター(Wi-Fiルーター)」が必要です。
    なお、無線LANルーターは家電量販店などで購入できるほか、業者がレンタルサービスを提供していることもあります。
  • IP電話(オプション)
    IP電話はインターネット回線を利用して音声を相手へと届ける電話です。このサービスはADSLと光回線の双方で利用できます。
    また、通常の電話回線とは違い電話加入権は必要なく、基本的には一般的な固定電話機をそのまま利用できます。
  • ひかり電話(オプション)
    ひかり電話はインターネット回線を利用する電話であり、IP電話の一種です。名称からもわかるとおり、光回線でのみ利用できるサービスです。
    ADSLを利用したIP電話より優れている点として、「通信の安定性」「通話品質の良さ」「フリーダイヤルが使える」などがあげられます。
  • 月額料金
    サービスを提供する通信事業者ごとの違いはありますが、光回線よりもADSLのほうが安価で運用できるケースが多いです。
    ADSLが月額2,000~5,000円で提供されているのに対し、光回線の月額は3,000~7,000円程度が一般的です。
  • 初期費用
    ADSLと光回線の初期費用は、開通工事の必要性や工事の作業内容によって決まります。
    なお、一般的には光回線の方がADSLよりも工事費用が高くなる傾向にあります。
  • 解約時の料金
    解約時の料金は回線事業者やプロバイダの料金設定によって異なります。
    ADSLは通常無料かモデムの返却料金のみで解約可能ですが、所定の契約期間内での解約の場合はその限りではありません。また、違約金が設定されている場合があります。光回線の解約時も違約金が発生することがあるほか、配線の状況によっては回線の撤去費用が発生するケースもあります。
  • 乗り換えの簡単さ
    ADSLは原則として現契約を解約した後でなければ乗り換えできません。解約後に新しいADSLを利用するまでには1~2週間程度の期間を要するため、その間はインターネットを利用できません。ADSLから光回線に変更する場合は、違う回線を利用するためそれぞれ利用開始日・利用停止日の調整が可能です。光回線の開通後にADSLを解約すれば、インターネットを利用できない期間は生じません。
    一方、光回線の場合は、新契約が始まってから旧契約の解約をすれば良いので簡単です。旧契約の最終課金日を確認し、新契約がその直後に始まるように調整すれば、二重に料金が発生することもありません。ただ、マンションタイプは解約後でなければ新契約に申し込めない場合があるため注意が必要です。そのため少なからずインターネットを利用できない期間が生じてしまうことも考えられます。
  • 申し込みから利用開始までの日数
    ADSLは申し込みから1~2週間程度で利用開始できます。光回線は申し込みから1カ月程度が利用開始期間の一般的な目安です。
    ただし、地域ごとのサービス対応状況によっては、さらに期間を要する場合もあります。

とにかく安い!ADSLのメリットとデメリット

次に、ADSLのメリットとデメリットについて、光回線と比較しながら見ていきましょう。

【ADSLのメリット】

ADSLのメリットはなんといっても価格です。前述の比較からもわかるとおり、光回線よりも安価で運用できます。
導入の初期費用も光回線より安くすむケースがほとんどで、低コストでインターネット回線を持てるのは、大きな魅力といえます。 また、電話回線を利用するADSLは、光回線よりも広範囲のエリアをカバーしています。光回線のサービスが対応していないエリアも、ADSLであれば利用できる可能性があります。
加えて、導入がスピーディーに完了する点も魅力のひとつ。光回線は開通までに1カ月以上要することが多いのに対し、ADSLは申し込みから2週間程度で利用できるケースが多いです。なお、工事に立ち会いが不要なため、工事日の調整も必要ありません。

【ADSLのデメリット】

ADSLの大きなデメリットは通信速度です。ADSLが実現できる理論上の最大速度は約47Mbps。さらにNTT基地局からご自宅までの距離が遠のくほど、速度は落ちていきます。光回線の通信速度を前提に作られている動画やゲームなどのインターネットコンテンツを楽しむには、心もとない速度かもしれません。閲覧するコンテンツによっては、大きなストレスを感じてしまう可能性もあります。
また、通信の安定性も懸念材料です。1世帯に1本のメタルケーブルを使用するとはいえ、周囲にあるケーブルからの影響も考えられます。
光回線であれば問題にならない空気中のノイズからの影響も受けてしまう可能性があります。
さらには、多くの通信事業者が光回線のサービスを主軸に置いていることから、将来的にはサービス自体が廃止になることも考えられます。

【ADSLはこんな方・用途におすすめ!】

ADSLのインターネット通信は、以下のような方・用途におすすめです。

  • 速度は気にしないので、できるだけ安くインターネットを使いたい。
  • 可能な限り早くインターネットが使えるようにしたい。
  • 光回線が未対応のエリアで使えるインターネット回線を探している。
  • 光回線を利用しているが、あまり使っていないのでもう少し安い契約を探している。
  • いつか光回線に乗り換える予定だが、今は経済的に安い回線で済ませておきたい。

まとめ

このページでは、ブロードバンド回線の先駆けであるADSLに関してお伝えしてきました。
通信の総合的な快適性では後発の光回線に劣るものの、簡単なネットサーフィンやメールの送受信であればまったく問題のない性能があります。
So-netでは、「So-net ADSL (eA)」「フレッツ・ADSL(2023年1月31日をもってサービス終了予定)」の2種のADSLサービスをご提供しています。
光回線の対応エリア外でのご利用を検討されている方、安価の通信サービスをお探しの方は、お気軽にご相談ください。

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