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旅行

漢字で書くと「紫陽花」でも、この字は“勘違い”だった!?

実はあじさいは日本生まれの植物。日本に自生していたガクアジサイが原産です。あじさいの漢字を「紫陽花」としたのは、平安時代中期の歌人・源順(みなもとの したごう)ですが、彼は唐の詩人・白楽天の詩に登場する「紫陽花」の特徴から、ガクアジサイを同じ花と推測し、この漢字を当てました。しかしこの頃中国にはまだガクアジサイはなく、どうやら白楽天が詠んだ「紫陽花」はあじさいとは別の花だったようです。現在の中国語ではあじさいは球花、八仙花といった漢字で書かれます。

なお、あじさいが日本の書物に登場したのは奈良時代に作られた詩集「万葉集」が最初です。この中の2首で、あじさいは「味狭藍」「安治佐為」と書かれていました。その後あじさいは中国に伝わり、1798年にイギリスの植物園に持ち込まれると、早くから「東洋のバラ」として人気がでました。幕末から明治時代には、多くの商人が日本を訪れてアジサイを買い付けて持ち帰り、これらを母本としてフランスやドイツ・オランダ・ベルギーなどで品種改良が行われ、西洋アジサイが誕生。大正時代には日本に逆輸入されることになります。

「移り気・浮気」と「忍耐強い愛」対照的な花言葉があじさいにつけられた理由

あじさいにはさまざまな花言葉が付けられています。例えば…

忍耐強い愛
鎖国していた江戸時代、ドイツ人医師のシーボルトは長崎に来日し、お滝さんという日本人女性と恋に落ち、娘をもうけますが、その後国外追放・再渡航禁止処分を受けました。日本を去る時、彼はあじさいを祖国に持ち帰り「オタクサ」と命名しました。2度と会えない妻への想いがこの花言葉となったと言われています。また、あじさいは虫や動物を誘うために特化した装飾花という花のため開花期間が長く、雨が降る中じっと耐え忍ぶように咲いている姿からこの花言葉がつけられた、という説もあります。

一家団欒、家族の結びつき
小さな花びら(=萼がく)がたくさん寄り集まって咲き、一つの大きな花に見えることからつけられた花言葉です。

元気な女性
フランスでの花言葉です。ヨーロッパのあじさいは赤やピンクに色づくものが多く、開花シーズンの6~7月頃はカラリと涼しくとても快適な季節なことから、明るいイメージの花言葉になったのでは?

移り気・浮気
あじさいは水色から青やピンク、赤と少しずつ色が変化していく花です。 色が移ろっていく姿を、心が変わっていく様に重ね合わせ、この花言葉が生まれました。

では、なぜ色が変わるのでしょうか?
アジサイの花は、正確には萼(がく)と呼ばれる葉っぱがたくさん寄り集まって咲きます。萼(がく)は根から吸収される土の養分によって花の色が変わります。花は最初は薄い黄緑色で土壌のph値が酸性なら青、アルカリ性ならピンクに変化します。

土の中のアルミニウムとアジサイの中にあるアントシアニンがくっつくと、花の色が青に変わります。アルミニウムは酸性の環境で溶け出し、花に吸収されやすくなります(吸収しないと花は赤系の色になりやすくなります)。日本は比較的雨が多く降る国ですが、雨水には大気中のCO2(二酸化炭素)が溶け込んでいるので、日本の土壌の多くは弱酸性なのだとか。そのため、日本のあじさいは青系の花が多いのです。

ただし、根が吸い上げるアルミニウムの量は花によってばらつきがあるので、同じ場所で咲いているあじさいでも色の濃さが微妙に違うことがあります。そして最終的に、有機酸が蓄積される花の老化ともいえる現象により、青い花も赤味を帯びるようになります。

今では初夏の風物詩、だけど実は戦後までず~っと人気なし

奈良時代に作られた「万葉集」でも詠まれたように、昔から日本で咲いていたあじさい。しかし、第二次大戦後まではあまり人気がない花でした。平安時代を代表する書物「源氏物語」「枕草子」「古今和歌集」には、あじさいについての記述はなく、安土桃山時代の頃、ようやく絵画の題材に少しずつ取り上げられはじめた程度。今はもうない品種が栽培されていたほど園芸が盛んだった江戸時代でも、あじさいは植木屋には愛されませんでした。

また、医療技術が確立されていなかったこの時代、気温が急に変わる梅雨の季節には多くの人が流行病にかかり、亡くなる人もいました。同じ梅雨の季節に咲くあじさいは死者に手向ける花として、多くの寺に植えられました。転じて「病気を呼び込むから縁起が悪い花」、あじさいの茎には芯が無いため「あじさいを植えると家の大黒柱が無く(亡く)なる」といった迷信も生まれ、あじさい=美しい花、見て楽しむ花という意識は薄かったようです。

時代が進み、医療技術が発達して流行病で多数の死者がでることがなくなると、あじさい=弔いの花、仏様の花というイメージもなくなっていきました。そして、あじさいの淡い花の美しさが「発見」されたことや、折った茎を土に植えるだけで株をどんどん増やせるほど繁殖が容易なことから、戦後、日本各地のお寺で植えられるようになり、やがて、たくさんの人が花を見に訪れるようになりました。

こんな不思議なエピソードがある美しいあじさい、見に行ってみましょう。

梅雨の時期こそ楽しめる!おすすめ旅スポット

【東京】白山神社

東京都文京区にある白山神社を中心に、毎年6月上旬頃(6/10~20日前後)行われるのが「文京あじさいまつり」。白山神社と白山公園に植えられた約3000株にも及ぶ、色彩が濃い目のあじさいは圧巻です。

都営三田線白山駅、東京メトロ南北線本駒込駅より徒歩5分

【東京】高幡不動尊金剛寺

東京のあじさいの名所としても知られ、毎年6月初旬~7月初旬にかけて、あじさい祭りが行われ、多くの人で賑わいます。新選組土方歳三の菩提寺でもあります。

京王線高幡不動駅より徒歩3分
多摩都市モノレール線高幡不動駅より徒歩徒歩5分

【東京】東京サマーランド

ファミリーパークにある広さ約3万平方メートルのあじさい園には、約60品種15000株のあじさいがずらり。園の一角には北米原産で純白のあじさい「アナベル」が群生しており、「アナベルの雪山」として親しまれています。

JR五日市線秋川駅よりバスで約10分 JR八王子駅よりバスで約30分

入園券
おとな(中学生以上60歳まで)夏季期間(7/1~10/1)3500円 通常期間(3月~6月/10月2日~11月の営業日)2000円
小学生 夏季期間2500円 通常期間1000円
幼児・シニア(2歳~未就学児・61歳以上)夏季期間1800円 通常期間1000円

【神奈川】長谷寺

「あじさいの径(こみち)」として山の斜面いっぱいに40種類以上、約2500株のあじさいが植えられています。こみちを登れば、鎌倉の街並みや由比ヶ浜、更には三浦半島や相模湾を一望できます。

江ノ電長谷駅より徒歩5分

【神奈川】明月院

鎌倉を代表する「あじさい寺」です。境内のほとんどのあじさいは「ヒメアジサイ」と呼ばれる日本古来の品種で、青一色の見事な統一感と透明感のある美しさは「明月院ブルー」と呼ばれています。

JR横須賀線北鎌倉駅より徒歩10分

【神奈川】箱根登山電車”あじさい電車”

電車は箱根湯本駅をスタートして大平台・宮ノ下と箱根の山を登り、強羅駅までを約40分で結びます。電車の車窓から花を楽しめるため、”あじさい電車”と呼ばれています。標高差があるため各地点での花の見ごろは少しずつ異なり、7月下旬頃まで楽しめます。

昼は通常の乗車券のみで乗車可能。全席指定の特別列車「夜のあじさい号」は予約が必要。

【千葉】本土寺

四季折々の花の名所としても有名なお寺で、山内の一番奥にある「菖蒲池」では6月の上旬から下旬にかけて、5000本の花菖蒲と、10種類50,000本以上のあじさいが咲き誇ります。

東京メトロ千代田線北小金駅北口より徒歩10分

【千葉】花野辺の里

南房総・勝浦にある自然園で、3万坪の敷地に四季折々の花が咲きます。5月下旬から7月上旬にかけて、山あじさいや西洋あじさいなど6万株のあじさいが楽しめます。

JR外房線勝浦駅よりタクシーで約7分(3.4km)

入園料大人 650円 小人(3才以上) 450円

【埼玉】幸手権現堂

毎年、6月初頭から7月初頭にかけてあじさいまつりが開催されます。ボランティアの手で植えられ、いまでは100種16,000株にまで増えた色とりどりのあじさいの花が迎えてくれます。

東武日光線幸手駅からバスで15分 権現堂下車 徒歩で5分

【埼玉】ふじとあじさいの道

約1500メートルの遊歩道をふじと約10,000本のあじさいの花が取り囲みます。

東武伊勢崎線加須駅もしくはJR高崎線鴻巣駅からバス 福祉センター前下車すぐ

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