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東日本大震災でネット大活躍~テレビや新聞を凌いだ”情報力”

災害に便乗したデマや詐欺、ウイルスメールにチェーンメールなど、今回の東日本大震災ではネットのマイナス面が目についた。しかし、テレビや新聞が伝えなかった重要情報をいち早く伝えたり、貴重な情報発信ができたりと、ネットが大活躍した面があったこともまた確かだ。ネットをしっかり使いこなすことができれば、災害時に自分や家族を守る情報武装ができるかも?
 今回の震災で目を引いたネットならではの情報力をみてみよう。

ネットで情報発信~南相馬市長が「YouTube」で世界に訴え
ネットで情報収集~「SPEEDI」と海外気象庁の拡散予測
ネットで情報収集~放射性物質の蓄積状況、被ばく予測
ネットで鍛える情報リテラシー
★ネットジャーナリズムの活躍

ネットで情報発信~南相馬市長が「YouTube」で世界に訴え

アメリカの雑誌『タイム』は、2011年の「世界で最も影響力ある100人」に、福島県南相馬市の桜井勝延市長を選んだ。桜井市長は東日本大震災後、動画投稿サイト「YouTube」に市民が置かれている窮状を訴える動画を投稿。その内容が「日本ほどの国で、最も弱い立場の市民を守れなかったことを多くの人に考えさせた」と評価されたのだ。どのような動画だったのか。
大震災からほぼ半月経った3月24日、「SOS from Mayor of Minami Soma City, next to the crippled Fukushima nuclear power plant, Japan」というタイトルで、英語の字幕付きで公開されたその動画は、椅子に座った桜井市長が淡々と話し続けるというだけのごくシンプルなものだ。表情も声も、身振り手振りにも、演出じみたものは一切ない。しかし、画面からは、世界に向かって一歩も引かず訴えるべきことを訴えるという気迫が伝わってくる。「ガソリンが不足し、食糧が不足し、市民を守る職員が疲労しています。この窮状を救う手立てを、皆さんの力でお願いできればと考えています」--訥々と語る市長の言葉は、小さな町から世界に向けての必死の「SOS」だった。
動画の再生回数はタイム誌発表時点の4月21日で35万回を上回り(5月16日現在で42万1049回)、国内外から多数のコメントが寄せられている。

【関連URL】
・SOS from Mayor of Minami Soma City, next to the crippled Fukushima nuclear power plant, Japan(2011年3月24日)
http://www.youtube.com/watch?v=70ZHQ--cK40&feature=related

ネットで情報収集~「SPEEDI」と海外気象庁の拡散予測

放射性物質がどこにどう拡散するかを予測し、住民の被ばく予防に役立つ「SPEEDI(スピーディ)」というシステムが日本には用意されている。
放射性物質は、漏えい場所から同心円状に拡散するのではなく、風や雨、地形等に影響を受けて拡散の仕方を変える。SPEEDIは、そうした気象条件や地形データを元に放射性物質の拡散を予測できるシステムだ。この予測があれば、居住地域が風下になったり雨が降ると予想される日は、外出を控えたりマスクを二重にするなどの対策をとることができる。運動会や遠足など子どもの屋外活動計画にも欠かせない情報になるだろう。
SPEEDIのデータは4月25日から公開されており、文科省から委託された原子力安全委員会のサイトで見ることができる。

【関連URL】
・緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による計算結果
http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/mext_speedi/

ネットで情報収集~放射性物質の蓄積状況、被ばく予測

5月6日には、文科省と米国エネルギー省が航空機で、第一原発周辺の地表に蓄積した放射能を測定した結果が公開され、5月10日には、SPEEDIをよりパワーアップしたWSPEEDI(世界版SPEEDI)のデータが一部公開されている。
NHKの「各地の放射線量(放射線物質の濃度)」は、都道府県が行っている放射線量の観測結果をまとめたもので、1週間ごとの折れ線グラフになっていて見やすい。個人がボランティアで運営している「全国の放射能濃度一覧」も全国の放射線量マップを作っており、水道や雨、食品の放射能データ、各国版の拡散予測も閲覧できる。

【関連URL】
・文部科学省及び米国エネルギー省航空機による航空機モニタリングの測定結果[PDF](文科省:2011年5月6日)
http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/4000/3710/24/1305820_20110506.pdf
・各地の放射線量(放射線物質の濃度)(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/houshasen/index.html
・全国の放射能濃度一覧
http://atmc.jp/

ネットで鍛える情報リテラシー

今回の大震災は、ネットでは語られるがマスコミでは伝えられない情報がかなりあることを改めて教えてくれた。
では、ネットには隠された真実が書かれているのかといえば、よく言われるように玉石混交で、瓦礫の山の中に隠れている玉を探すのは難しい。ネットは真実を探すというよりも、多くの意見の中で自らの情報リテラシーを鍛える場と考えたほうがいいかもしれない。


★ネットジャーナリズムの活躍
原発事故の評価にもさまざまな見方・考え方があることがわかる。情報の取り込みをマスコミ報道だけに限定してしまうと、一面的になりがちなので気をつけたい。ネットには、記者クラブに守られたテレビや新聞とはひと味違う「自由報道協会」もある。これまでに、河野太郎衆議院議員、孫正義氏、堀江貴文氏、グリーンピース・ジャパン、田中康夫新党日本代表などの記者会見を行っている。
【関連URL】
・自由報道協会
http://fpaj.jp/




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