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ひとつの願いのもとに
 
   
茨城県サッカー協会にプロ化の支援を申し入れたこともあった。理事会の席に出向き説明、説得をする。会長の志村巌氏や理事長の佐久間澄氏の理解のもと、茨城県サッカー協会内の意思統一を図ってもらうことができた。

日本サッカー協会から条件づけられたサッカー専用競技場は、茨城県がつくることになった。数十億円という予算が伴う、竹内知事の思い切った決断である。

当初、県の資金を一部の地域にそんなにつぎ込んでいいのか、という他地域からの意見もあった。

「鹿島地域にプロサッカーチームができるということは、スポーツの振興はもとより茨城県全体のイメージアップにもつながるということで、他の地域の人にも快く賛同してもらうことができた。そして、県会議員をはじめ、茨城県サッカー協会、茨城県体育協会、地元の町、村、企業が一丸となって日本サッカー協会や国に対してアピールしてゆこうということになった(当時、茨城県企画部県央鹿行振興課課長、石川哲夫氏、現茨城県東京事務局長)」

住友金属のビジョン、そして県、町、村、企業とそこに暮らす人々の願いがここに一致した。鹿島地域に潤いをもたらすために、ひいては県全体の振興に結びつけるために、地域ぐるみで達成すべき目標−鹿島にプロサッカーチームをつくろう−ができたのだ。

地域全体の一丸となった支援活動が開始された。ひとつの目標という旗の下に集まった男たちの、熱い日々が始まる。

地元から県まで広がる自治体、同じ地域に操業する多くの企業、地域住民、これほどの団体、人々の熱い期待−夢と願い−を背負い、住友金属の蹴球団は、鹿島地域のサッカークラブに生まれ変わろうとしていた。


 
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