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2019年01月31日(木)

FREAKS Vol. 280(2019/1)より 〜変えてはいけないもの〜

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2017年、シーズン途中という難しいタイミングで、コーチから監督に就任した大岩剛は、無冠に終わった悔しさを胸に18年のチーム作りをスタートさせた。
常にタイトルを求められるアントラーズにおいて、指揮官にかかるプレッシャーは想像に難くない。それらをすべてひっくるめて、覚悟を決めていた。
シーズンを通して戦ったのは初めて。黒星が先行してしまった時期もあれば、悲願達成の喜びに沸いた瞬間もある。
「密度の濃い1年でした」
大岩監督の、この言葉に実感がこもっている。

─18年のシーズンを振り返って、どのようなことが思い出されますか?
いろいろな出来事がありましたね。前半戦は勝ったり負けたりで、なかなか波に乗り切れなかった。自分たちの取り組んでいることに確固たる自信が持てませんでした。(最後の最後にJリーグの優勝を逃した)17年の悔しい思いにとらわれすぎていたというか、「勝たなきゃいけない」という気持ちがかえって選手たちの動きを硬くしていたように感じます。もう少し気を楽にしてあげられたらと思って、いろいろトライしましたが、結果としてうまくいかなかった。自分のなかで、そこはすごく反省している点ですね。でも、W杯ロシア大会の中断期間の静岡キャンプで、有意義な時間を過ごすことができました。みんなで寝食をともにして、しっかりトレーニングをして、チームとしてやるべきことが整理された。後半戦は一体感のある戦いができましたし、それが結果に表れて、選手たちも自信を取り戻し、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の優勝につながったと思います。天皇杯に勝って、もう一つタイトルを獲りたかったのですが、それがかなわなかったのは残念。アントラーズは常にタイトルを求められるチーム。ACLの優勝だけでは満足していません。
─W杯ロシア大会後、主力選手の出入りがありました。そのような状況のなかで、特に強調したことは何でしたか?
チームとしての約束事や各ポジションの役割、ボールの動かし方など、自分たちがやるべきことを、ブレずにやり続ける。そこをすごく強調しました。そのうえで、相手のやり方を見ながら、どう戦うか。試合の入り方、劣勢のとき、リードしているとき、試合の終わらせ方など、多岐にわたって自分たちの対応力や修正力が求められる。監督に就任した当初から言い続けてきましたが、1試合1試合の積み重ねによっていい方向に進んでいったんじゃないかと思います。
─過密日程のなかで「選手たちがタフに戦ってくれた」と評価していました。
国内だけではなく、ACLでは海外のチームとも戦ったので、移動もあるし、環境も違う。怒とうのような連戦をチーム一丸となって乗り越えてきたからこそ、身についたタフさだと思います。目の前の試合に向けて、最善の準備をする。勝利を目指して全力を尽くし、試合が終わったら、リカバリーをして、また次に向かう。あまり先を見すぎず、目の前の試合に集中するのは自分たちの原点といってもいいでしょう。過密日程がアントラーズらしさを再確認させてくれたような気がします。

すべての試合がACLの
初優勝につながっている

─クラブとして追い続けていたACLで、初優勝を飾りました。
グループリーグから厳しい試合の連続でしたけど、今まで獲れていなかったタイトルですからね。その悔しさが原動力になりました。ホーム、アウェイにかかわらず、ファンやサポーターの皆さんが応援に駆けつけてくれて、それが間違いなく僕らを後押ししてくれました。ACLを獲れていない悔しさはクラブにかかわるすべての人たちも同じだったと思います。グループリーグを突破して勝ち上がっていくことで、選手たちだけではなく、その周りにファンやサポーターの皆さんが加わってくれて、どんどん輪が大きくなって、一体感が増していきました。これまでの悔しさやもどかしさ、いろいろな出来事があって、ようやくみんなでつかみ取ったタイトル。本当にうれしかったです。
─ターニングポイントになった試合を挙げるとしたら?
すべてです。1試合1試合に意味があったと思います。グループリーグで負けた試合を含め、それらがなければ優勝にたどり着けなかった。「すべてがつながっている」と、僕自身は受け止めています。ACLの試合に限らず、(決勝の前後に行われた)リーグ戦のC大阪戦や柏戦も大事なターニングポイントでした。
─ラウンド16が“鬼門”といわれていましたが、そこを突破できた要因とは?
何でしょうね。周りから「鬼門、鬼門」と言われていましたけど、個人的には「ラウンド16だから」というより「一つの試合」として勝ちたかった。そういう気持ちのほうが強かったです。ファンやサポーターの皆さんの思いも一緒だったと思います。上海上港(中国)のスタジアムの雰囲気は本当にすごかったけれど、そんななかで最後まで応援してくれた皆さんの声は僕らにしっかり届いていました。
─準決勝の水原三星(韓国)戦はホーム&アウェイともに壮絶な打ち合いになりました。大岩監督としては、もう少し落ち着いた試合運びがしたかったのでは?
失点したのも自分たちの責任でしたし、第1戦で逆転できたのも自分たちの対応力や修正力、タフさがあったからでしょう。今のチームのすべてが凝縮されたような試合でしたね。ファンやサポーターの皆さんの相手チームを萎縮させるような熱い応援も忘れられません。準決勝の篤人(内田選手)の逆転ゴールの半分はファンやサポーターの皆さんのおかげです。いい面も悪い面も含め、こうした経験が間違いなく次の決勝に生かされたと思います。第1戦の前半はペルセポリス(イラン)に対して受けに回ってしまい、内容はよくなかった。でも、後半になってギアを上げることができました。アウェイでの第2戦では、あれだけの大観衆のなかでも90分間、冷静にいられた。それは準決勝の反省があったからです。チームとしての対応力や修正力が磨かれて、しっかり自分たちの身になって、実際に試合のなかで発揮されたのだと思います。

試合の数や質、重さが
自分の成長の糧になる

ACL初制覇から18日後に、うれしいニュースが届いた。
11月28日、オマーンで行われたAFCアニュアルアワーズ2018で、大岩監督が年間最優秀監督賞(男性部門)に選ばれたのだ。
「僕個人が受賞したものではなく、アントラーズにかかわるすべての人たちと一緒にいただいた賞です。感謝の気持ちとともに、そこをまず皆さんに伝えたいと思います」
アジアの頂点に上り詰めた指揮官として栄誉にあずかる一方で、今後さらにプレッシャーが増すのは必至だ。「それがまた自分の力を高めてくれる」と、大岩監督はひるむことなく、立ち向かっていく。

─年間最優秀監督賞を受賞し、自身にどんな影響をもたらしていますか?
獲りたいと思って獲れる賞ではないし、すべての監督が受賞できるものでもない。そういう意味では素直に光栄に感じます。何かが劇的に変わるわけではないでしょうけど、自分の監督人生をより大きなものにしていくために自信になるのは間違いありません。ただ、成長の糧になるのは個人的なトロフィーより試合の数や質、重さ、そういったものですね。競争力の高い環境で切磋琢磨しながら、常に結果を求めていく。それによって監督として成長できるのだと考えています。
─シーズンを通して指揮し続けたのは初めての経験でしたが、自分なりにつかんだものはありますか?
勝ちきれない悔しさや苦しみを随分味わいましたし、周りからの批判もたくさん受けました。この1年間、本当にいろいろな出来事がありました。試合に負けて悔しがっている選手たちの姿を見ていると、何とか勝たせてあげたい。そういう思いが自然に高まっていくし、監督としての責任感も増していく。負けた試合が自分にとって一番のエネルギーになりました。選手たちの笑顔を見たい。そのためにどうしたらいいか。特に前半戦は思うようにいかない試合が多かったので、悔しさをパワーに変えようと考えていました。
─監督は、チームに関するさまざまなことを決断しなければいけないポジション。そのぶん、背負うものも大きいですね。
いい試合をしても負けることがあるし、それほどでもない試合をしても勝つことがある。そこが勝負の難しさでしょう。監督である自分ができるのは最善を尽くすことです。試合に向けてのトレーニングであったり、選手への声かけであったり、試合のなかでの采配であったり、日々、決断の繰り返しです。しかもその決断にはスピードが求められます。シーズンを通して戦ったのは18年が初めて。自分の決断が結果を伴わないことも少なくありませんでした。そんなときはしっかり反省しますが、それを引きずらないよう、後悔しないように心がけました。結果はもちろん大事。そこに至るまでのプロセスも大事。失敗からたくさんのことを学んで、引き出しを増やしていきたいと考えています。決断はスピードが命です。そのスピードを上げるには情報収集が必要で、監督としての経験を積めば積むほど、決断が早くなるし、的確に伝えられると思っています。

“ザ・アントラーズ”の
哲学やスピリットは
変えてはいけない

─ACLの決勝の合間に行われたJリーグのC大阪戦と柏戦は出場機会の少ない若手を数多くスタメンで起用しました。
これはいつも言っていますが、スタメンとベンチメンバーを含め、「この試合はこの18人で勝ちにいく」と、そう自信を持って選んでいます。結果に対する責任もすべて監督である自分が受け止める。あの2試合についても同じでした。ACLのホーム&アウェイとJリーグが続く状況のなかで、どうしたらいいか。そこを考え抜いたうえで、決断しました。出場チャンスをつかんだ若手の頑張りは本当に頼もしいものでした。結果的に、2試合とも勝つことができて、それがチームに勢いを与えてくれましたね。ただ、そこには経験豊富な選手たちのサポートもあった。若手たちを伸び伸びとプレーさせていたことは見逃せません。こういう空気がアントラーズのいいところであり、強いチームでいられる一つの理由でしょう。優磨(鈴木選手)や健斗(三竿選手)、裕葵(安部選手)、移籍1年目の幸輝(安西選手)らは、今、チームのなかでいろいろなものを見て、感じて、成長している段階です。アントラーズの偉大な先輩たちの振る舞いから学んで、どんどん吸収してほしいと思います。
─ジーコテクニカルディレクター(TD)がシーズン途中の8月にチームに加わりました。16年ぶりの復帰でした。
僕自身にとっても選手たちにとってもすごく大きな存在です。チームの様子を見守りながら、“ここ”というタイミングで、必要なことを話してくれます。ジーコTDも監督の経験があるので、こちらの立場をよく理解している。アドバイスをくれるときも「こう思うけど、どうか?」と、一方的にならないよう常に気をつかってもらっています。全面的に後押ししてくれるので、心強い。本当に感謝しています。
─18年はACLを獲りましたが、国内タイトルを逃してしまいました。反省点を挙げるとすると?
改めて言うまでもなく、アントラーズは常にタイトルにこだわるチームです。18年は悲願のACLを獲りましたけど、国内タイトルは逃しています。獲れるタイトルはすべて獲る。そこに向かって、もう一度、トライしていかなければいけません。ただ、それが選手たちの気持ちを萎縮させてしまってはいけないでしょう。「タイトル、タイトル」と、何となく漠然としたところに意識をもっていくのではなく、そのためにどうしたらいいか。突き詰めれば、やはり日々の積み重ねが大事です。1試合1試合、勝っていくことでその先のタイトルも見えてくる。そこが18年の前半戦の反省点です。これまでもそうですが、毎年チームを離れる選手もいるし、新たに加入する選手もいる。それでも、どんなに選手が入れ替わっても“ザ・アントラーズ”の哲学やスピリットは変えてはいけない。選手個々が競い合って、成長して、チームが強くなっていく。紅白戦のレベルの高さがアントラーズの強さの理由でもあるでしょう。そういう歴史や伝統の息づくクラブであり続けたいです。

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